Webプロデューサーのノート

デジタルマーケティング、Webサイト開発を生業としているWebプロデューサーのTipsとかポエムとか

コミュニケーションコストを下げる、技術・方法論についてのまとめ

私は転職が多いのと、ひとつの会社でもたくさんのプロジェクトに関わることが多かったので、様々な人と様々な現場で仕事をしてきました。

で、やっぱりあるわけですよ、無駄な会議や効率の悪いメールが!

kinjo.hiroshi.world

前の記事でも書いたのですが、

  • コミュニケーションはコスト

  • 会議も成果物が必要

だと考えています。

私は人一倍人見知りで合理主義なのでやっぱりコミュニケーションコストが気になります。 今回はコミュニケーションコストを下げ、成果物を効率的にアウトプットするための技術、方法論についてまとめてみようと思います。

ロジカルシンキング:建設的で論理的な議論の入り口

頭のいい人って教えられなくても、たぶんこれ出来ていると思います。

私が初めて「ロジカルシンキング」という考え方に出会ったのは、その当時在籍していた会社が行かせてくれた、セミナーだったと思います。 たしかトーマツのセミナーだったかな。

そう、私が学んだのはコンサル由来の「ロジカルシンキング」です。

ロジカルシンキング - Wikipedia

Wikipediaを見るとそれ以外の意味もあるらしいのですが、ここではコンサル由来の「ロジカルシンキング」に限定します。 そしてロジカルシンキングについて詳しく語るのは有用な本にお任せして、「ロジカルシンキング」の触りだけ紹介します。

演繹法(えんえきほう):「AだからXである」

これは結論を導き出すための方法論です。議論が収束しないときに、いろんな条件、前提をもって結論を導きだします。 議論が収束しないということは、実際はこんなにシンプルではなくて、事象が複雑な場合が多いので、実際使うときは「Aもあるし、Bという状況もあるし、Cが足りないし、だからXにしよう」という言い方になるかもしれません。

「こんなの当たり前じゃないか!」と思われる方は恐らく最初から演繹法が身についています。説明責任をしっかり果たす人は好きです。

しかし、議論において自分の主観だけを語り、要因の説明が乏しい人も残念ながら存在します。 どちらかと言うと、このテクニックは議論にならない人を説得する場合に使えるかもしれません。

「Xという結論にもっていきたいので、A、B、Cという材料で肉付けする」

こちらがXという結論を出すためにA,B,Cとい要因を説明しているわけですから、相手も自分の希望を通すためには説明責任が発生します。

三段論法に近いというか、ほぼ三段論法ですね。

三段論法のプロと言えば弁護士さんです。

弁護士の裁判もクライアントの希望ありきで戦うわけですからね。

ロジカルシンキングはそのほかにも帰納法、ロジックツリー、MECEなどなどの方法論があります。

ぜひ書籍を読んでみることをお勧めします。

クリティカルシンキング:目的に立ち返る

ロジカルな人が集まれば議論が収束するかというと、そう簡単にいかないこと多いですよね。 むしろ頭がいい分、いろんな粗が見えてしまって、批判だらけになってしまうケースは多いと思います。

「クリティカルシンキング」は「ロジカルシンキング」を前提としていて、考え方が近い部分も多いんですが、大きな違いとしてクリティカルシンキングは「目的に立ち返る、その目的を達成するための課題を設定する」ための考え方になります。

「そもそも達成したいのは〇〇ですよね、△△の課題の方が重要で■■のご指摘は大きな問題ではないのでは?」

細かい粗探しに終始するようなケースで、こんな風に言えれば議論が収束すると思います。

クリティカルシンキングもビジネスマンには覚えて欲しい重要な技術だと思います。

ぜひ書籍を読んでみることをお勧めします。

ファシリテーション

「ロジカルシンキング」や「クリティカルシンキング」は考え方の技術だとすれば「ファシリテーション」は会議の技術そのものです。

ファシリテーションでは「ファシリテーター」という会議の段取りを行う人を設定します。 この段取りが非常に重要で、会議が始まる前の準備からファシリテーションは定義しています。

会議の前の段取り

  • 会議の議題・目的を設定する。→クリティカルシンキングが生きてきます!
  • 議題を議論するのに必要な情報を集める。→ロジカルシンキングの演繹法そのものですね!
  • 会議のタイムテーブルを決める。→時間内に結論を出すようになります。
  • 会議の参加者を設定する。→発言する必要のない人は参加する必要がありません。

この段取りがしっかり出来ていれば議論は発散しにくくなります。 もちろんファシリテーションは会議中のことも定義していますが、それは有用な本にお任せします。

あなたがもしチームのリーダーであればこの「ファシリテーション」の技術は非常に役に立つはずです。

ぜひ書籍を読んでみることをお勧めします。

最後に

ここまでコミュニケーションを下げる技術を取り上げましたが、一番下げる方法があります! それはコミュニケーションを取らない、合意形成さえ取らないという方法です。

“許可を求めるな、謝罪せよ”

許可というか合意を取る作業というのは結構大変です。 しかも私が属しているIT業界の仕事というのは複雑で巨大なものも多いわけで、全ての作業について合意を取るのはそもそも無理があると思います。

何かあったときにお客さんに多大な迷惑がかかるようなことは合意を取るべきですが、目的から外れていなければ、作っちゃって問題があったら謝る、というスタンスは全然アリです。 これはコミュニケーションの技術というより、実行力の方が重要になりますが、実行力のある方ならきっと上司の信頼も得ているでしょう。

コミュニケーションコストを下げて、どんどん作っちゃいましょう!